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2012年09月20日

山での伐採

おじいちゃん、カラスの神様、山の神様、馬頭観音さま、絵の神様。
またお守りくださいました。また救ってくださいました。
一昨日。12M末口7寸~8寸の桧6本の注文材の伐採作業。
きつい斜面の桧山で山側に向けて受け口を作っていたら、目の前のチェンソーの安全レバーが吹き飛んだ。数メーター下のほうの別の桧の根元にガツンとあたって止まった40センチ大の岩。チェンソーの脇にはその片割れの同じくらいの大きさの岩が転がっていた。
下を向いて作業していた一瞬のことで、実際に何がおきたのかは推測するしかないが、2、30メーター上の作業道脇の浮石が、桧にかけたワイヤーを作業道のユニックで引き、ワイヤーが張られて跳ね上がった弾みに転がり落ちてきたのかもしれない。そしてほぼ真上から作業中のチェンソーの安全レバーを直撃したのだろう。
ぞっとしながら、バラバラになった安全レバーの破片を見、こわごわと頭、両の手、肩や身体に怪我はないかを手で触って確かめた。
チェンソーの前ハンドルを握っていた左手の軍手を外すと甲に、わずかなかすり傷だけが残っていた。

30センチずれていたら、頭をヘルメットごと砕かれてたろう。
5センチずれていたら、左手の拳がぐちゃぐちゃにつぶされていたろう。
肩あたりに来ていたら、跳ね飛ばされたか、桧の株に挟まれてどうにかなっていたろう。
ヘルメットの上から、ヘルメットの内側にいつも付けているお守りに手を当てた。

後から思えばこれは上下作業で、禁止作業にあたるだろう。
しかし、現実的にはこの方法で悪くないとは思う。が、しかし、もっと慎重になることはできたと思う。
ワイヤーを張って段取りが終わるまで待つ時間が無駄なので、ワイヤー張りを人任せにして自分は自分の作業を進めていた。いつもの平地での作業だったら、それでもよかったと思う。
ここでは、上の作業が済むのを目視しながら静かに待つべきだった。
自分は平地での伐採が多くこうした山には慣れていないのだという自覚はあるが、それはつまり、山での作業特有の危険に対する感覚が磨かれていないということまでの自覚が足りなかったのだと思う。
山では自分はもっと、臆病になってよいのだ。自信を持って、もっと臆病に、もっと慎重になろう。

チェンソーの故障は安全レバーだけで、無事。(ハスクは頑丈だ。とにかく頑丈。スチールや国産だったら、こうはいかないと思う。ものすごく頑丈だ。ボルボを作る国である。)部品採りの345のやつを少し削るだけで流用できた。

この日は自宅に帰り、仏壇のおじいちゃんにチーンをして横の神棚に手を合わせた。
ありがとうございました。
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Posted by waka at 11:45│Comments(1)きこり
この記事へのコメント
わからないことに対して、人間はもっと臆病になって、怖がるべきだと思う。ほんとに思う。
Posted by ぼん at 2013年04月02日 19:18
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